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エウレカセブン総評

2006 年 8 月 27 日

今更だけど、エウレカセブンの総評をしたいとおもう。

●評価できる点
非常に出来の良い、所謂「伝説の作画」になるような数話分は、その作画の面において評価できる。1話で見せたテンポの良い展開、作画。26話で見せたまさにアニメーションと言える作画。一見の価値があるフィルムである。また、「トラパー」のある世界観が、ロボットモノをポップでクールな作風で仕上げるスタイルと見事にマッチして、革新的だった。そのポップさを見事にデザインした吉田健一のキャラクター達、世界観設定がまさにこの作品の魅力といっていいと思う。

●評価を下げる点
しかし、シナリオその他のソフト面については最初から最後まで一貫性のない、お世辞にもレベルが高いとは言えない。キャラの感情は、キャラデから浮いた歯がゆいものとなった。また、少年の成長物語だったはずが、最後の最後は自分からの意思でヒロインを救いにいくでなく、いじけてるところを励まされて、という始末。このアニメはこういうアニメだ!っていう位置付けが最初から最後までグラグラにぐらつき、いいシーンはあったけど、作品を通して得られるものはない、という感じに仕上がっている。そして、肝心の作画も、吉田健一が積極的に関わってない回は良いでも悪いでもなし、さらにはグロス出しと思われる回も続出。ストーリーも駄目で、絵も駄目な、そんな回がたくさんあるアニメでした。

●総評
総合評価で言えば★★☆☆☆というレベルというように思う。少なくとも、単純に人に薦めることは出来ない。ただ、どんなにポンコツな車でもどこか一箇所良ければ好きになれることがあるように、総合で評価しなければ良い部分も多々ある。1話と26話(その他忘れた)は少なくとも、堂々と人に薦めることが出来るフィルムだと思う。それがために僕はこのアニメを観ていたし、その部分に関してだけは絶対的な評価を与えている。

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